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いま、僕を悩ますひとつの器があります。

 

先日パリの蚤の市で購入した1点の器、その質感とカタチが放つ雰囲気にひとめぼれ。内側は白いエナメルに外側はマットできめ細やか、吸い込まれるようなしっとりとした漆黒の塗装。あまりどこのモノとか誰のデザインとは気に留めず、良いモノ!として即決お持ち帰りで日本へ帰国したのですが、近頃だんだんと気になりだしたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いったい誰のデザインで年代はいつなのだ!と。。なんとなくヘルベルト・クレンチェルあたり?とは推測していたのだけれど、定番のクレンチェルのエナメル・ボウルだとこのカタチは該当しない。現行で販売しているノーマンコペンハーゲンへ問い合わせても、わかるワケがなく数秒の電話応対で幕を下ろした。思うに、むしろカイ・フランクのエナメル・ボウルとシェイプや寸法がどんぴしゃり。もしかしたらカイ・フランクかな。。しかし、カイ・フランクの器だと素材感が異なり外面がマットな加工ではないのです。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kaj Franck/Finel Bowl 1960

 

 

知らないだけでマットなモノもあるのかな、とあれやこれや迷走してきたところ、ドイツのヴィンテージコミュニティから2013年に同型の器をヴィンテージショップが1953年ヘルベルト・クレンチェルの作品として販売したとのお知らせをいただいた。写真も送ってもらって照らしあわせると、まったく同じモノ。やっぱりクレンチェルの初期の作品か!なかなか見ない逸品を発堀したなぁと上機嫌と同時に、そのヴィンテージショップはいったいどうやってクレンチェルだということを判断したのだ?ただの類似品だったりしてという雑念が頭をよぎる。さっそく問い合わせてもみると、じつはクレンチェルだという確信が無い!という驚きの回答。そもそも50年代北欧は有名無名を問わずこの手のエナメル・ボウルはけっこうあるのです。とりあえずはヘルベルト・クレンチェルの珍しいモノとしておこうかなと... でも仕事っぷりはカイ・フランクの線が濃厚なんだけどなあ。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Herbert Krenchel/Krenit Bowl 1960

 

 

さまざまな聞き込み調査の結果、1960年〜70年までの北欧の巨匠カイ・フランクのモノということに落ち着いたワケでございました。なぜ、そうなったかというとそこそこ詳しいみんながそういうから.. という曖昧な結果で個人的には落ち着いたのでした。

 

カイ・フランク(Kaj Franck, 1911年- 1989年)は、フィンランドのデザイナー。1938年にテキスタイルデザイナー、1945年にアラビア社のデザイナーとなり、1950年に同社のアートディレクターに就任。陶磁器のデザイナーとして活動し、イッタラ社やヌータヤルヴィ社のデザインに携わる。

 

 

ま、だれの作品であれ、お気に入りには変わりはないのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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